第1章

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「わ、本当に彼女いたんだ、ショック・・・」 「羨ましい・・・」 「好きだったのに・・・」  周りから視線を浴び、羨望と悲嘆の混じった話し声が聞こえる。  私の指が絡まるように繋がる先は学校の王子の手。  楽しそうに私が笑えば、彼も微笑んでくれる。  私が愛の言葉を捧げれば、彼も愛の言葉を口にする。  でもどんなに愛情を示したって、  心には届かない。  だって私達は偽物の恋人。  それでもいい。  彼の隣に居れるのなら。    
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