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え?
今なんて言った?
彼女という聞きなれないワードに混乱と衝撃を覚える。
え? こっ告白!? いやいや待って!
まず初対面だし、一目惚れ…はないな。それ程の容姿じゃないことは自覚はしている。
ってことはもしかしてからかわれてる?
そうだ、そうだよ! きっと罰ゲームか何かだ!
混乱する頭を必死に回して動揺を抑える。落ち着け、落ち着くのよ!
きっと罰ゲームだったら見守っている誰かがいるはず! ならばこの部屋の外に誰かがいるわ!
鼻息を荒くしながらドアを勢い良く開ければ、シンと静まり返っている廊下がただ見えるだけだった。
「あ、あれ・・・?」
「何してんの? 透子」
「や、罰ゲームかと思って・・・」
「ははっ!!!」
予想外だったのか1人大笑いする彼。恥ずかしさで顔が赤くなるのがわかる。
勘違い? いやいや罰ゲーム以外で告白される理由が見当たらない。
「待てよ。それならわざわざ彼女役って言わねーよ」
「か、彼女役!?」
都合良く聞き間違えていたことを知り、まず根本から間違っていることに気付かされた。
「そっからかよ!」
再度吹き出すよう笑いだした。改めて自分の行動を振り返ると恥ずかしさで爆発しそうだ。
「な、なにそれ?」
「そのまま。彼女のフリして欲しいんだ」
「・・・なんで?」
「あんまこういうこと言いたかねーけど最近気持ち悪いストーカーみたいな女の子いるんだよね」
ストーカー? ・・・さっきの子?
「察したか。告白してくれるのは有り難いんだけど、彼女作るとかそういう気持ちになれなくて断った。だけど食い下がってきてさ、話し合うにも日本語通じないのか全然聞いてくれないし、情けないけど逃げたんだよ。それがさっきのこと」
「・・・」
「今回は助かったけどこれからもずっと絡まれるのなんて無理」
「それで、彼女役?」
「そう。このリア充の本見てピンときたんだよね。彼女作っちゃえばいいって。ということで、彼女役なんない?」
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