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 斑目京壱と芹沢世理が結婚してから、亜由子がどこかよそよそしい。  落ち込んでいるようにも見える。  原因は俺だ。  離婚も切り出せず、亜由子との関係が一年になる。  亜由子は俺よりも若いから、他の男に乗り換えることも出来たはずなのに、ずっと待ってくれていた。  彼女の気持ちに応えてやりたいのは山々で、俺は夏に仕掛けた計画が動き出したことでようやく腹を決める。  芹沢世理の絵画を手に入れた。  そのことにより大口の取引相手である各務建設の社長に取り入ることが出来た。  そして俺の新年度の昇進が確約された。  しがない課長職から、部長職へ。  新年度と共に、妻も入れ替えたい。  でも何の落ち度もない妻に離婚を切り出しても、首を縦には振らないだろう。
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