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「ハハ、それ賛成」
俺は鼻で笑いながらそう言って、パソコンをシャットダウンし立ち上がり、カバンを手にとった。
「なんだ大貴、お前先に帰る気か?冷たいねー」
そう言って眼鏡を拭きながら細い目で見つめる男の名前は安田昇平。
俺とほぼ同時期に入社し、毎日ほぼ同じ時間に仕事を終えている。
同僚と言う域を越え、戦友と呼ぶに値する男だ。
「安田先輩はまだ帰らないんすか?俺も限界だからそろそろ帰ろうと思うんすけど」
ポケットからスマートフォンを取り出し、メールを打ちながら呟く男の名前は宮永俊輔。
3ヶ月前に入社して同じ部署に配属された俺と安田の部下にあたる人間だ。
見た目の雰囲気からしてもすぐに退職すると思っていたが、意外と根性があるのか、未だに無断欠勤、遅刻、一度も無く働いてくれている。
そんな3人でこのシステム改善部は任された業務を朝から丑三つ時まで行なっている。
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