第2章

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令也はよく、夜に寮を抜け出して暴れにいっている。…日頃の運動不足を解消するっていってた。 俺はそのための族やらなんやらの悪党の情報を与えて、それを潰してもらってる。………いや、無害の人を憂さ晴らしに殴らせにいくのって嫌じゃん?だから……その情報をあげてるんだ。 ちなみに令也は雫より少しだけ目がつり上がる感じ。あと怒りっぽい。でも言うことを聞いてくれる…いい人、かな。 「で、今日も暴れにいくの?」 「あー…今日はいいや。」 「え?」 珍しい。俺のところに来るから暴れにいくのかと思ったのに。 「…今日は止めとく。」 「珍しいね?どうしたの?体調でも悪い?」 「…雫が無茶して仕事やってのけてたから…手足が痛い。重い。疲れてる。」 「あー…生徒会の仕事やってたみたいだし、過呼吸まで起こしてたらしいからね…」 小鳥遊副会長先輩から連絡が来たときはちょっと驚いた。小鳥遊副会長、少し過激な人で、俺の情報にも文句をつけるような人だったのに、テンパってて… "笹川雫の同室でしたよね?佐野くん。あの、過呼吸ってどうしたらいいのですか?私、わからないんで対処法を…っ" …そんなメール来たときは笑った。らしくない慌てっぷりに。 ちなみに、なんで副会長が俺の連絡先を知ってるかっていうと……うん。生徒会の特権ってやつ。全校生徒の連絡先がわかっちゃうんだよね。まぁ、任意だからどうしてもって奴は教えてないらしいけれど。
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