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「…逃げないでくださいね…っ」
ふう、と息をする彼の髪の隙間から見えるその目。眼鏡越しですが…
「確かに…さ迷ってますね?」
「………雫……」
「?雪、どうかしましたか?」
雪(書記)は私の服の裾を掴んでなにかを伝えようとします。雪は言葉を考えるのが苦手で、あまり話すのが得意でないために、言葉が途切れとぎれなんです。
「…雫……臭い…」
「??雪、もっと具体的に言えねえか?」
「……僕、お手洗いいってきます」
そんなことをしている間に、雫君は退出してしまいました。
「…雑用君、変だったね?」
「そうだね、礫」
「なんか…辛そう?だった?」
「そうだね…」
双子の礫と廉が首をかしげていました。
「変でしたか?」
「あ、副会長」
「あ、副会長…うん、変だった。」
「シャツの合間から見えたんだけど」
「胸元、アザだらけだったから」
「「多分、何かされてるのかも?」」
双子は少し心配げに私に言います。
「…明人」
「あぁ…一応あれは、大切な雑用だからな」
「雪、彼の後を追ってもらえますか?」
「ん…」
私は、彼のルームメイト…優くんに連絡をしました。
竜也side end
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