33人が本棚に入れています
本棚に追加
「…もしさ、俺が死んだ時にはセトウチの海へ葬ってくれないか?」
「……は?何言うとんのや。
遺言は紙にでも書いとけや」
「冗談とかじゃのーて本気の話じゃけ」
「サセらしくもない」
「このご時世何が起こるかわからん。
俺とて例外じゃないけーな。
じゃけー…」
「俺は許さへんで」
「は?」
「お前が勝手に死ぬとか許さへん」
「別に自害しようとかそーゆー訳じ…」
「そうやない。いかなる戦闘だろうが俺の目の届く範囲で…いや、俺の居ない所だろうがお前が死ぬ事は許さへん」
・・・
「お前がそれを言うんな」
・・・
「だからや。
お前だけやない。この西国の者皆や」
「それは俺だって一緒じゃけーな。
もうあの時の様な事にはさせん」
「頼りにしとるでサセト中佐」
「当然!…じゃのーて!」
「おっと時間や。
お前の遺言は受け取らんけーな」
「橋倉!」
「俺は西の総統のクラや。
サセト中佐、これは俺からの…総統としての命令や、絶対に死ぬな。いついかなる時も生き残る事を優先するように。
俺の為に働いてもらうからな」
「ッ!!
……総統の仰せのままに………」
最初のコメントを投稿しよう!