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「…ハァ結局はこうなるんだもんな…」
外に待機させているグリフォンの元へ向かうサセトの足取りは重かった。
西国連邦の総統ことクラからの直接の依頼でナカベの大佐、マリアの元へ赴き、環境改善についての情報交換をしてこいとの事だ。
「あ、あのやっぱり私も共に行きます」
「あーえぇーけぇー。(※)
んなのはいらんって。
今回は何もスパイやら偵察やらの危ない事をしに行く訳でもないんじゃけー。
それに、正式な書状は総統が出したって言っとったしな」
(※いいから)
後ろから追い掛けて来るなりそういったのはマリネだ。
ナカベへ行くことになったと大佐と少佐へ報告したとたんにこれだ。
「でも…」
「どーせすぐに戻るけー心配せんでええって。
むしろ俺がおらん間の事務的なモノは任せるけーの。
あと心配性なおてんば姫さんの事もな」
「じゃあ部下だけでも…ってちょッ…サセト中佐!」
一歩も引き下がらないマリネにサセトは少し足を早め、そう言い残しグリフォンへ跨がり上昇する。
「おきをつけて」
諦めたのか追い掛けてはこず、一言大きな声で言うとマリネは頭を下げた。
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