第1章 少女と青年

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視点変更[馬車の客?] 現在とある街道を馬車がゆっくりと進んでた。 馬車の目的地はヴェストファーレン帝国最西端にある小さな領地アルタイヤに向かっていた。 馬車の周りには護衛の兵士が10人いる。 元々馬車に乗れるのは商人と貴族等の位の高い者だけだ、それにそういった者は必ず護衛をつけて移動する。 何故なら、街道には盗賊等といった者たちが現れ金品と女・子供の命を奪っていくからだ。 故に今回護衛の兵士たちの人数は妥当といったところだ。 ただ、毎回盗賊が現れる訳ではないので無駄になるこも多々ある。 今回もそうなるかと思っていた・・・領地まで後2日という所までは・・・・・ 異変に起きたのに気づいたのは先行してた兵がアルタイヤの領地手前にある大きな川の橋が潰されてたので急いで引き返してきたからだ。 その報告を聞いた護衛隊長らしきものが辺りを警戒するように皆に命令を出そうとした時、近くの森から出てきた男達50人前後が馬車の周りを円形状に包囲した。 それぞれバラバラの装備に身を包んだ男達だ。 どれも作りが良いわけではないが、一応は武器にも注意を払っている模様だ。 彼らは口々に獲物をどうするか、女なら順番はといった会話を繰り広げてた。 そして配置に付いた男達から一人、前に出て来て 盗賊A「おい!そこの馬車の奴とっとと金目の物置いてきな!」 盗賊B「後、中にいるやつも出て来い!女なら、そいつも置いていけよ。デへへへ」 盗賊達がニヤニヤとしながら包囲網を縮めようとした時 ドンッっと 馬車の扉が勢い良く吹き飛び、中からローブを纏った者が出て来た。 盗賊A「何だてめぇ!」 盗賊の一人が叫んだ瞬間、ローブを纏った者は ?「答える気は無い。それにしても囮もなかなか疲れるな~?」 そう言って目で周りの護衛に合図を送り 護衛兵たち「(コクリ)」 護衛が頷いたその瞬間、護衛の者達がいきなり散会して個々に斬りかかったのだ。 それを唖然として見てた盗賊達の頭らしき者が 盗賊頭「おっお前ら!、何してるんだ数はこっちが多いんだ、やっちまええええ!」 そう言ったものの、護衛してた者達の方が力量があったのか謎のローブのせいなのか、はたまた盗賊たちが弱かった為か、盗賊達はあっという間に数を減らしていった。
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