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「ところでさぁ、明日の誕生日、何が欲しい?」
ベッドの布団に潜り込むなり七美が切り出す。明日二月七日はワタシの24回目の誕生日だ。
「ん~~~~給料日前だしさぁ、特に欲しい物はないから何もいらないよ」
「何言ってんのよ。そんなわけにはいかないよ。二人で暮らし始めて初めてのゆつちゃんの誕生日なんだから」
七美がこっち向きになった。
「そう? でも、本当にいいよ。七美がいてくれるだけで充分満足だから」
これが今のワタシの正直な気持ちだ。
「もう、ゆつちゃんったら、そんなの私だってそうだけど、でもそれとこれとは話は別だよ。明後日はお休みだから一緒に買い物に行こう。それまでに考えておいてね。ただし低予算で」
「はいはい」
嬉しいというより、微笑ましい。七美といると、ついつい頬が緩んでしまう。
「とりあえず明日は、ケーキだけ買うよ」
「うん。ありがとう」
ワタシは素直にお礼を言った。
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