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それでも私は必死に思い出した。
「サッカーしようぜ!」
目指せ甲子園! 俺は無知だった。最愛のあの子に捧げるために、私は頑張った。捧げるもの、それは! 愛と! 勇気と! 京介!!!!! 以外のものだった。そんな俺は思った。
「人生って、なんだろうな・・・?」
それはもしかしたら愛かもしれない。でも夕飯時には忘れた。次の日。とうとう出会ってしまった。そう、それは最愛の・・・! アイツだ。多分、アイツだ。恐らくアイツ。そうそう、カッコイイアイツよ! 思い出した、そいつは・・・
「ふぇぇ」
幼女だった。そしてその幼女の横にいるカッコイイ男は!
「久しいな」
「兄さん!」
そして渡米した。外国に渡って学んだことがあった。それは女。たまには年上も悪くない。むしろ年上がいい。それでも心に決めた人がいた。でもあんま覚えていない。そこでふと気付く。ティッシュが切れていることに。どうでもいいわよ!!! 一概にそう言えない問題であった。それには理由があった。それは、自分が日本で買ったものでないと使用できないことだった。じゃあなんで渡米したのよ!! 兄さんがそう言った。でも案外割り切れた。俺は成長したのだ。
ある日のこと。兄さんが死んだ。これで幼女とふたりっきり! 幼女は親戚の爺さんに引き取られた。とても優しそうなおじいさんだった。事実、目茶苦茶優しかった。幼女を引き取った罪は重い。そして帰国した。
渡米して学んだことはたくさんあった。形にはないけど、確かな思い出。それが俺の宝なんだ・・・。ご愛読ありがとうございました! 園崎先生の次回作にご期待下さい!
「・・・・・・・・・・・・」
全てを読み終えた輝元はゆっくりと立ち上がる。その手に小説を握り締め、静かな足取りで自宅の庭へ出る。そして、小さなドラム缶を用意すると、小説をビリビリに破り、投げ、マッチを擦り、暗闇の中淡い火が灯った。
深呼吸をし、輝元は口を開いた。
「なにこれ!!!!!!!?」
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