53人が本棚に入れています
本棚に追加
左腕は砕け散ったが、再び集まって元の形を形成する。異形が、翼で空中に飛び上がる。
そして、そのまま空中から加速度を付けてルークに体当たりする。
「ぐ、おっ!?」
凄まじい加速度に、ルークが引きずられる。
「何の、負けぬ!ぬうぅおおおおおおおおおっ!!!」
ルークが、足を踏ん張ってそれを止める。
異形の体中の顔が、不気味な笑みを浮かべる。
「なっ!?」
ルークも、その笑みから、敵が何をするつもりか気付いたが、時は既に遅かった。
異形の体中から、そして、ルークに密着した状態で再び光線が放たれる。
「ぐおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」
光線が、ルークの身体を幾重にも貫く。
「ルーク!!」
「何の、この程度!!」
ルークが、異形を掴み、何度も地面に叩きつける。ルークの身体のあちこちから、血が流れている。
ルークの爪をへし折り、異形が、飛び立つ。ルークもまた、傷を推してそれを追撃する。
「…核を破壊しなくては奴は何度でも再生してしまう…!」
ギルティアは考える。あまり時間をかけては、取り返しのつかない事になる可能性もある。今のギルティアには方法があった。
だが、それを行ってしまえば、エルヴズユンデの修復はまだ不可能になる。
しかし、これ以上仲間が傷つく事を、許す訳には行かなかった。
最初のコメントを投稿しよう!