Act.13 悪夢

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 ルークが、時空震ブレスを放つ。 「…ぐ、ぐぐ…!」  ギルティアが、放たれた時空震ブレスに向け、強引に剣を構える。 「であああああああぁぁぁぁぁぁぁっ!!」  そして、ギルティアは、時空震に、自らが今成し得る渾身の剣戟を叩き付けた。  周囲に、衝撃波が発生し、ギルティアが吹っ飛ぶ。 「ファラオ店長!今です!!」  吹っ飛びながら、ギルティアが叫ぶ。 「…そうかッ!!」  ファラオ店長は身体が軽くなっているのを感じ、ギルティアの狙いを理解する。  ギルティアは、時空震ブレスを剣戟によって拡散し、敵の震動波を掻き消したのだ。  ファラオ店長は、巨人型の異形に向けて二本の包丁を投げつける。  包丁は、巨人型の異形の両肩に突き刺さった。  更に、中華包丁を持って巨人型の異形に見事な斬り上げを叩き込む。  そのまま中華包丁を放し、巨人型の異形の肩に刺さっていた二本の包丁を引き抜き、異形を十字に斬りつける。  斬りざまに包丁を放し、包丁は二本とも地面に突き刺さる。 「これで…!!」  落ちてきた中華包丁を掴む。 「一丁上がりだ!!」  ファラオ店長はそのまま中華包丁の勢いを殺さずに、  巨人型の異形を袈裟斬りに一刀両断して、その場所から飛び退く。 「ルーク!今です!!」  吹っ飛ばされたギルティアが、着地して叫ぶ。 「…了解した!成る程な…これならば邪魔されるまい!!」  ルークが、時空震ブレスで巨人型の異形をバラバラに吹き飛ばした。
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