16人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
「――や、やる!」
「「やるんだ!」」
てっきり「やらない」と言うのかと思わせる膨れっ面だったのに、
意外や意外。
仲間に入れて欲しかった模様。
つんつんしながらも、正直者なルイちゃん。
あはは、と笑うアッキーちゃん。
――二人とも、ほんとに愛らしいです!
「よーし、コト! 力を合わせて打倒ルイしよー!!」
「おー!!」
拳を突き上げながら、アッキーちゃんが片腕を私の腕に絡ませる。
すると、“むにっ”と至福の感触が私の腕を支配しました――
「ふおー、アッキーちゃんの大きいお胸が、二の腕にめり込んできます! すンごぃっ!」
「うへへ~、いいだろいいだろ~」
うりうり、っとアッキーちゃんは“これでもかっ”とお胸をぐいぐい押し付けながら、コートの向こう側へ行こうとします、が。
「お、お待ちなさいよ! なんで私が一人なの!?」
泣きそうな顔をして、ルイちゃんに引き止められました。
「え~? だってルイ、テニス部なんだも~ん。二人掛かりで立ち向かわないと、心が折れちゃうよ~」
「そうだそうだー」
「む…むぅ……」
アッキーちゃんの正論に、ルイちゃんがぐうの音も出ずに、頬を膨らませてしまいました。
キッ、とこちらを睨む顔が、なんとも言えず――
「「か~わ、いい~」」
ほっこりとして、思わず頬寄せ合う私たちに、
「もうっ!」
ますます頬を赤らめ、膨らませるルイちゃん。
その様子に私たちはニマニマが抑えられません。
「……じゃあさ、3人でやろうよ!」
快活なアッキーちゃんが、“シュバッ”と空を切るように手を上げる。
「おお、ナイスアイディアです!」
「さ、3人って!?」
おろおろするルイちゃんをよそに、
「――おおー……い!!」
アッキーちゃんは近くに居る3人と交渉を開始しました。
――これで、3対3のできあがりです!
最初のコメントを投稿しよう!