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嫌がってはないみたいだ。 嬉しくなって更にぎゅうぎゅうに抱きしめる。 「あー可愛い、可愛い」 「なっ、何なの?!」 「いや、可愛いから」 「だからっ、意味わかんないっ」 二人とも同じことしか言ってなくて笑えてくる。 「可愛いのが悪い」 「どこがっ、可愛くないでしょ」 「可愛い」 「可愛くないもん」 「ほら、可愛い」 「だいたい、可愛いって何?!」 「んー、好きってこと?」 「じゃあ…ゆーたも可愛いね」 何それ好きだって言ってくれてんの? それがどんな種類の好きでも、やっぱり嬉しい。 「俺可愛いの?」 「…可愛くないや」 「え、ショック…俺のこと好きじゃないんですね…」 「じゃあ可愛い」 「うそうそ。可愛いよりかっこいいが嬉しいな」 「…かっこいい」 「あーもうマジ可愛い!」 「ちょっ、ゆーた、苦しい苦しいっ」 「あ、ごめん」 「もう…ばか」 やっと薫さんを解放してあげる。 ほんとに可愛いのが悪いんだよ。
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