第二章

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HRも終わって帰るとき 莉奈が心配そうに、 「いいの?ゆう。 学級委員だよ?」 と聞くから、私は心配かけまいと 「実は私も少しやってみたかったの。 だから全然大丈夫だよ」 と笑っていうと莉奈は 安心したようで、 「ならよかった。じゃあ、私帰るね、はいばい!」 と帰っていった。 私も帰ろうかな、と思っていたら、 「あ、橘さん、よかったまだいた」 と少し焦った様子の逢沢先生が クラスに帰ってきた。 どうやら、私に用があるみたい? 「どうしましたか、逢沢先生?」 と聞くと逢沢先生は申し訳なさそうに 「言うのを忘れてたんだけど これから少しの間放課後残って 僕と仕事をして欲しいんだよ」 なんて言うから、驚いた。 もっと違うことかと思ったのに。 「そんなことならいいですよ、全然。 先生が焦ってるのでなにかもっと 変なことかと思いました」 と笑っていうと逢沢先生も 困ったように笑った。
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