【3】脱いだあの子の天女の証 ポロリもあるよな夜の夢

7/7
前へ
/25ページ
次へ
俺は、自分の部屋のベッドに寝転がり、ずっと『巫女姫』ちゅー、ワケわからん存在のことで、頭がいっぱいやった。 陰陽師継ぐのも 《しきたり》 婚約者も 《しきたり》 えー加減、そういうのには慣れてたつもりやったけど 学校行けへんどころか、自分ちの敷地から一歩も出られへんなんて、そんなん【軟禁】やん! いくらなんでも、ないわ!! つまりあの子は、今まで……友達の一人もできひんかったんちゃうか? 野球とか、対戦ゲームとか かくれんぼとか 鬼ごっことか――― そんな子供やったら誰もが普通にしてた遊びすら……あの子は…… 「ちっ…」 俺は舌打ちをして、とりあえずちょっとだけ、覚悟を決めるつもりんなった。 「……しゃーーない! 世話、したろやないか! ワケわからんことばっかやけど……男の花嫁とか、男のくせに可愛すぎやっ…とか……」 その瞬間、俺の脳裏に雪斗くんの、アレなセミヌードのピンク色のWさくらんぼが!!!! ズックン!! 「ううっ!?」 あ…あかん!! 気ぃ抜いたあぁ!! 静まれ!! 俺の《純潔ブレード》!!! あれは男や!! 男!! 男!! 男!! その夜の俺は…… ぺったんこの胸のいけないものに興奮する悲しい童貞の性(さが)っちゅー…、物凄く自己嫌悪な、眠れん一夜をすごさなあかんかった……。
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

42人が本棚に入れています
本棚に追加