42人が本棚に入れています
本棚に追加
俺は、自分の部屋のベッドに寝転がり、ずっと『巫女姫』ちゅー、ワケわからん存在のことで、頭がいっぱいやった。
陰陽師継ぐのも
《しきたり》
婚約者も
《しきたり》
えー加減、そういうのには慣れてたつもりやったけど
学校行けへんどころか、自分ちの敷地から一歩も出られへんなんて、そんなん【軟禁】やん!
いくらなんでも、ないわ!!
つまりあの子は、今まで……友達の一人もできひんかったんちゃうか?
野球とか、対戦ゲームとか
かくれんぼとか
鬼ごっことか―――
そんな子供やったら誰もが普通にしてた遊びすら……あの子は……
「ちっ…」
俺は舌打ちをして、とりあえずちょっとだけ、覚悟を決めるつもりんなった。
「……しゃーーない! 世話、したろやないか! ワケわからんことばっかやけど……男の花嫁とか、男のくせに可愛すぎやっ…とか……」
その瞬間、俺の脳裏に雪斗くんの、アレなセミヌードのピンク色のWさくらんぼが!!!!
ズックン!!
「ううっ!?」
あ…あかん!!
気ぃ抜いたあぁ!!
静まれ!! 俺の《純潔ブレード》!!!
あれは男や!!
男!! 男!! 男!!
その夜の俺は……
ぺったんこの胸のいけないものに興奮する悲しい童貞の性(さが)っちゅー…、物凄く自己嫌悪な、眠れん一夜をすごさなあかんかった……。
最初のコメントを投稿しよう!