1.休息と労働

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「えぇ…」 「気付いてなかったとか適当な嘘ついてごまかす。もしくは病気で寝たきりになってたとか」 「そんな事したらまた志田先生に怒られちゃうよ」 「何を今更。普段から嫌味のような説教を受けてるんだから気にならんさ。それよか貴重な連休を潰してしまう事の方が俺にとっては重要だ」  こんな時ぐらいは教師連中と顔を合わせたくない。徹底的に苦手な物から目を背けていたかった。 「でも水瀬くんって補習があった気が…」 「そんなもん知らん」 「受けないとまた進級出来ないかもよ?」 「ならお前が俺の代わりに受けてくれ」 「いや、それは無理だよ」 「ちっ……仕方ないから暇な時に出とくかな」  充実したゲーム生活を送れると考えていたが早くも暗礁に乗り上げる。学校に来なくてはいけない動機が発生してしまった。 「木島は休み中どうすんの?」 「特に何もしないかな。家で普通に過ごすと思うよ」 「夏期講習とかは?」
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