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「……永愛」
振り向いて、永愛をソファに押し倒す。ひゃあ、と甲高い声。そのまま細い首筋に顔を埋める。可愛い可愛い、小さな小さな永愛。
あたし、の、彼女、の永愛。
「永愛」
「なぁに、ノア」
「彼氏、出来たでしょう」
細い首筋、から、知らない煙草、の臭い。
永愛には、似合わないんだけど、なぁ?
「……永愛」
「……、やめて、ノア」
「永愛、ねぇ、永愛、楽しかった?彼女作って楽しかった?あたしで遊んで楽しかった?ねぇ、永愛、永愛ってあたしに呼ばれて楽しかった?」
「ノア、」
「ねぇ永愛、永愛はあたしのこと好きだったの?」
「ノア、やめて」
「永愛、永遠の愛なんて名前だったんだね。可愛い名前。可愛い可愛い永愛。小さな小さな永愛」
ぺろ、と永愛の首筋を舐める。
「生物として歪んだ愛なんて言われてもそんなこと関係ないって先に言ったのは永愛だったけれど、それもう嘘なんでしょ?」
素肌、と、永愛のTシャツが擦れる。摩擦熱、発生、したのかな。あたしには、熱なんて解らないけど。
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