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残念ながらソックリです。自分で自分の声が分からないから、そんなことが言えるんだ。
アレを聴いて、俺がどんな気持ちでいるのかも、分かんねぇよな。
オーディオの前に立ち尽くし、落ち込んでる俺の肩を、優しく叩いてくれたので、ちょっとだけ振り返ると、目が合った瞬間、顔を赤くさせた。
どうしてそこで、赤くなるんだ――?
相変わらずコイツの思考は、何を考えてるのか、サッパリ分からねぇ。
まぁそれが、魅力っていえば、そうなんだけど。
――よし、そうだ!
「なぁ、キスしてって、言ってみろよ」
「へっ!?」
振り向いて、変な声を上げたアイツを、上から見下ろしてやる。
見飽きることのない、キレイな顔が呆け顔になっていて、可愛らしさをこれでもかと、強調していた。
だが――
寝癖は、ちょっと戴けないな、うん。
「同じ声かどうか、検証してやるから。ほら、早く言え」
俺の言葉にしどろもどろしながら、横を向きつつ、やっと――
「……キス、してよ」
囁くような、小さい声で言ってくれた。
ヤバイ、普段言われない、言葉だからこそ、すごく感じてしまう。
いやマジで、エロCD万歳――
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