ピロトーク:不満満載なボク

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 貪るように奪われていくうちに、僕の官能を呼び起こし快感を、強引に引きずり出されるんだ。  好きとか愛してるなんて甘い言葉がなく、ただ性欲を満たすだけの行為―― 「今はそれすらも、なくなってしまったという事は、飽きられちゃったのかな僕」  不規則な仕事時間を、ちゃっかり利用しながら、外で浮気してたりして……  魅惑的な低音ボイスのセリフと、リップ音の嵐を聴きながら、どうしてこんな風に、マイナスな事を考えなきゃならないんだろう。 『そんな可愛い顔して、お強請りかい? イかせてあげるよ』  そうだよな、僕のこの思考が逝っちゃってるから、悶々と考えちゃうのかも。  それよりも随分湿度の高い、ディープなリップ音だな。どーやったらこんな音、出せるんだろ?  アイツとちゅーしたのって、いつだっけ?  ――ってまた、これじゃあさっきと、同じじゃないか。  軽く自己嫌悪に陥ってるときに、玄関の扉が開く音が聞こえた――
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