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「ラキ、任せた。
ツチネ、ラキは強い。B地点のヤツらもいる。
だから安心して、壁を作ることだけに集中しろ」
『わかった!!』
「それから、カナは変更だ。
カイが作った氷を溶かす時に手伝って欲しい」
『うん、わかった』
今度こそ上手くいってくれよ。
ツチネが慣れるのに数分を要し、いざ本番。
「3、2、1、GO!!」
俺の合図で壁が崩れ、一斉に出てきた怪物達をなぎ倒していく。
が、
『湖方面、出現します』
やはり広範囲に出現する為、倒している間に遠い所から出現してしまう。
こうなると、出現が多い里近くに2人、離れに1人、あとは広範囲を超スピードで倒しながら回ってくれる超人がいたらいいんだけど……。
「私ならできるぞ」
「長……何を?」
「お前が考えている作戦を、だ」
エスパーですか。
「本当に長1人で広範囲を超スピードで倒しながら回ってくれる、と?」
「あぁ」
うーん、冗談じゃないところが怖い。
ふぅ、と息をついて周りを見渡す。
畑は荒らされ、家も何軒か屋根が壊されている。
長の屋敷には被害がいかないように細心の注意はしているが、他の所にも出来るだけ被害は出したくない。
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