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ガラガラガラガラ ピタッ
MC「おっと、これは初っぱなから面白いカードだ!
希望側 ルードガルドの王国騎士 フラスト! (評価☆×5)」
ざわざわ ざわざわ
ユニス「おいおい、いきなりルードガルド王国のエースかよ」
ハンナワルド「これは、ひょっとすると一戦目から勝つかもな」
ざわざわ ざわざわ
ローランド「果たして、そのエースとやらはどのぐらい通用するか。見物させてもらおう」
ざわざわ ざわざわ
MC「対する絶望側は
魔王近衛兵長 ジェラルド! (評価☆×9)
ユニス「な、なんだって!」
ハンナワルド「マジか。向こうもエースかよ」
ざわざわ ざわざわ
ヘルメス「そう、いきなりジェラルド。運なさすぎるわね。でも、一番楽に死ねるという意味では運はいいのかしら」
MC「さあ、希望側は腕輪を付けて、両者指定位置に」
タッタッタッタ
フラスト「悪いが、その命頂くぜ」
ジェラルド「出来ますかな」
フラスト「はん、この命にかえてもやってやるよ!」
MC「バトル スタート!」
ヒュン
フラスト「なっ」
それは余りに速かった。確かに一瞬前には、10メートル向こうに居たはずだった。だが、今ではフラストの目の前で手を開いて振りかぶっていた。
そこから、繰り出される貫手で殺さ──
フラスト「させるか!」
ヒュン グサッ
フラスト「ぐはっ」
れなかった。彼の積み立てた勘が無意識のうちに彼を生存へと駆り立てたのだろう。
だが振りかぶるまでに気付かなかったせいで、避け切れず脇腹を抉られてしまっている。
このままでは、出血多量で3分は恐らく絶えれない。
ジェラルド「ほう、今の避けましたか」
フラスト「はん、あの程度。舐めすぎだろ!」
ならば殺すしかない。彼は剣を握りしめた。その時
ヒュン ザクッ
ヘルメス「ま、当然か」
ジェラルド「ですが、奇跡は二度も起きませんよ」
フラストは心臓を貫かれ死んでいた。
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