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あの春の日から、私と真由は友達になった。
6年生の時は一緒のクラスになれたし、卒業後も同じ中学に通った。
しっかり者の真由はいつだって、大人しくて引っ込み思案の私の背中を押してくれた。
中学に上がってなかなか真由以外の友達ができない私を生徒会に引っ張り込んで、一緒にたくさんの思い出を作ってくれたのも真由。
こんな成績じゃ真由と同じ高校に行けないって泣く私に、一生懸命勉強を教えてくれたのも真由。
中学でたくさんの友達を作ることができたのも、自分の実力以上の高校に入ることができたのも、ぜんぶぜんぶ真由のおかげ。
私と真由は、ずうっと一緒だった。
私にはもう、真由のいない日々なんて考えられない。
それなのに。
真由は私を置いて、東京の大学に入ると言う。
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