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男なんて、ばっかみたい。
真由が選ぶ男は特にそう。みんな、そう。
私がちょっと甘い顔をすれば、呆気なく落ちる。
私についていけば、いい思いができるってわかってるからだ。
かって、私と真由は親友だった。
それなのに。
いつからこんなふうになっちゃったんだろう。
私は真由を怒らせるようなことばっかりしている。
太陽が傾きはじめ、体育館裏の日陰を夕方の爽やかな風が吹きぬける。
それが汗ばんだ肌に心地よかった。
乾いた喉を潤したくて、水飲み場の方へと歩いていると。
「梨沙っ!!」
どこから現れたのか、怒気を孕んだ声で真由が私の名を呼んだ。
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