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放課後の図書室。
西日が射して、本を照らす。
「今日は、何を借りるの?」
本はクラスで一番、よく読むけど
勉強は嫌いな四那。
勉強はクラスで一番、出来るけど
本は読まない私。
四那に連れられて、私は図書室に良く来るようになった。
四那は、成績が少し上がった。
いつの間にか、二人は学校で、いつも一緒に過ごしている。
四那は、私の質問を無視して、どんどんと本棚の奥へ入っていく。
私は、やっぱり後に続くしかない。
まるで子分みたいな気分。
本棚の奥まで行くと、四那は本の物色を始めていた。
私は、いつも邪魔しない様に配慮する。
静寂が流れる二人だけの空間。
実はこの空気が好きなのだけど、私には言えない。
心の奥で、そっとしていたい秘密。
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