つなぐ

8/8

31人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ
触れあったのは、ほんの一瞬で。 四那は、またフワリと私から離れていた。 「あ、あの……」 感情が顔に出ない私は、ただ呆然と立ち尽くす。 「遠藤にミツバって呼ばせたらダメっ!」 小声で、さっきより強く約束させる様に、四那は私に言っていた。 「三葉と四那は、繋がっているんだからね♪」 四那は、白い指先で自分の唇に触れた。 私は、消えない感触に酔って、本の間に消えてしまいそう。 「約束よ♪」 微笑んだ四那の姿に、私は大きく頷いて、約束を交わしたのだった。              END
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

31人が本棚に入れています
本棚に追加