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触れあったのは、ほんの一瞬で。
四那は、またフワリと私から離れていた。
「あ、あの……」
感情が顔に出ない私は、ただ呆然と立ち尽くす。
「遠藤にミツバって呼ばせたらダメっ!」
小声で、さっきより強く約束させる様に、四那は私に言っていた。
「三葉と四那は、繋がっているんだからね♪」
四那は、白い指先で自分の唇に触れた。
私は、消えない感触に酔って、本の間に消えてしまいそう。
「約束よ♪」
微笑んだ四那の姿に、私は大きく頷いて、約束を交わしたのだった。
END
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