第十三話  二人の誓い

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キッチンに立っているアキの後ろから桜田が抱きつく。 「アキは絶対にいい奥さんになるね」 桜田はそう言って、アキの首筋を刺激する。 アキの手が止まる。 『優一、今、料理してるんだから』 「ずっと、ずっと、アキとこうして居たい。 アキを誰にも渡したくない。 俺だけのアキで居てくれ」 そう言った桜田は、アキを激しく抱いた。 この日の桜田はどこか違っていた。 何かを振り払う様に、何かを忘れようとしてるかの様に…。 そう、桜田の中では罪悪感が襲っていた。 アキに隠していること。 本当はその事がとても苦しい…。 アキを裏切っている、傷つけている…。 それでも、今、全てを話す訳にはいかない。 アキは必ず分かってくれると信じているのだ。
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