第二章 捜査開始

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 「理由は二つあります。一つは更衣室の床の高さですよ。更衣室内は10cmほど床が高くなっています。彼が壁の外から透視したとしてもそのギャップを考えると、彼の身長では計算が合いません」  「でも、踏み台を用意すればいいんじゃない?」  「わざわざ踏み台を用意してまで高い位置から撮る理由がありますか? そんなことをしなくたって女子の下着姿を撮るという目的は達せられるのですから、意味ないじゃないですか」  「それもそうかぁ~」  「もう一つは、今回の被害者に涼子センパイが含まれていないでしょ」  「そうだけど、それがどうしたの?」  俺はキザ夫の言葉を奪うように説明を続けた。
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