第二章 捜査開始

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  ◇ ◆ ◇  美術部が普段活動している美術室は特別棟の3階に位置している。俺達は美術室のドアの前に立つとノックして中に入っていった。  中には五人ほど花瓶の花を囲んでイーゼルに固定されたカンバスに向かって筆を動かしていた。その中の一人にキザ夫が声を掛ける。  「金弘さんはいますか?」  「部長? 部長ならあっちだよ」  その男の指差す方を見ると、一人離れてカンバスに向かう銀髪の男がいた。  「ありがとうございます」  キザ夫が礼を言った後、その男に近寄っていった。
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