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アリバイの確認が終わると、今度はファカルティの確認をする。
「金弘さんのファカルティはコピー、記憶したものを忠実に描くことができる能力ですね?」
なるほど、それで写真のような絵を描けるのか。俺は納得した。
「作品を観せてもらってもいいですか?」
「ああ、その辺に置いてあるだろ」
辺りを見回すと壁際に十枚くらいのカンバスが立てて置いてあった。それを一枚ずつ取り出して描かれたものを観る。
最初の三枚は風景画。どれも写真のように細かく描かれている。次の三枚は静物画。花や果物などがこれも写真のように描かれている。残りは人物画。最初の二枚は制服と普段着の女子高生が描かれていた。制服はウチの学校のものとは違う。次の二枚も同じモデルだが上半身が裸だった。
「きゃっ」
それを観た涼子が小さく声を上げてカンバスを隠すように手を広げた。
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