第二章 捜査開始

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 「では、その記憶するところを見せてはもらえないですかね」  「悪いな。今は作品を仕上げているところだ。新たに記憶し直すと、この絵の記憶が消えてしまうから、今は無理だ」  「なるほど、上書きすると前のが消えてしまう、つまり、一度に一つの記憶しかできない訳ですね」  「ああ、そうだ」  「では、その絵はいつ仕上がりますか?」  「そうだな……この大きさだと……二~三日ってとこかな」  「そうですか。ではその頃にまた出直します」  「すまないが、そうしてくれ」  「ご協力感謝します。創作の邪魔をしてすみませんでした。それでは」  俺達は一礼してから美術室を後にした。
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