第三章 捜査完了

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 キザ夫が質問を続ける。  「どこにでも移動できるのか?」  「行ったことがある場所ならね」  「物体も移動することは可能なのか?」  「ボクが触れていれば一緒に移動できるよ。じゃないとボクは移動するたびにマッパになってしまうじゃないか」  そうだな。確かに服もメガネもバンダナも一緒に移動していたな。  「物だけを移動することは?」  「それはできないよ。ボクも一緒に移動しないとダメなんだ」  「そうか、分かった。協力を感謝する」  そう言いながらキザ夫は右手の中指でメガネをくぃっと押し上げる。  オタデブへの聞き込みは終了した。俺達は放課後にもう一度生徒会室に集まって今まで得た証言を検証する事にして、とりあえずここで一旦解散した。
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