第三章 捜査完了

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 「私さあ、今日、掃除当番だったの。すっかり忘れてて……。だから先に行っててくれるかな。後で絶対に行くから。ねっ」  「分かった。じゃあ先に行くからな」  まあ、掃除当番なら仕方ないか。  俺は荷物を詰め終わったカバンを抱えて独り生徒会室へ向かった。   ◇ ◆ ◇  生徒会室の前に立つといつも通りノックをしてドアを開け、中に入ろうとしたのだが、中に入る事ができなかった。ドアが開かないのだ。  ドアノブを回そうとしても回らない。どうやら鍵がかかっているようだ。  「何だよ、まだ誰も来てないのか。ったく、しょうがねぇな」  俺はカバンを床に置き、ドアを背に寄りかかって、胸ポケットから小説を取り出し、読み始めた。
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