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昼休みの貴重な読書の時間を奪われたからな。少しでも取り戻さないと。
次第に本の中の世界へと惹きこまれていく。俺の周りの現実(リアル)が消えていく。
しかし、それも束の間の事であった。少し遅れてきた生徒会長に頭を小突かれて現実世界へと引き戻されたのだ。
「何も叩くことはないでしょう」
俺が文句を言うと生徒会長は反論してきた。
「いくら声を掛けてもキサマが反応しないからだ」
俺はそれ以上何も言えなかった。
生徒会長は鍵穴に鍵を差し込み、ドアを開けた。そして室内へ入っていく。
俺はふと頭に浮かんだ疑問を口にした。
「生徒会長は毎日こうして生徒会室に来るんですか?」
「ああ、私の仕事場だからな。毎日、登校後と昼休み、そして放課後は必ずここに来る」
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