第三章 捜査完了

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 生徒会長は自分の席に、俺は会計の席に腰掛けた。  「会長と涼子以外の生徒会のメンバーはどうしたんです? ちっとも顔を見かけませんが」  「副会長と会計はすでに引退したよ。私も今は残務整理をしているだけだ」  生徒会長は机の引出しからノートパソコンを取り出すと、コンセントにプラグを挿し、電源を入れた。  「え!? でも選挙はまだ少し先ですし、引き継ぎとかもあるんじゃないですか?」  「今、その引き継ぎ資料を作成中だ。キサマも知っていると思うが、ウチの学園の生徒会長は選挙によって選ばれるが、その他の役員は生徒会長の任命制だ。だから引き継ぎは生徒会長のみ行うのが我が校の伝統なのだよ。それに書記の桐ヶ谷はまだ2年生だから、次期生徒会執行部として再任する可能性も高い。そうなれば引き継ぎもさほど問題ではなくなる。一番楽なのは桐ヶ谷が私の跡を継いでくれればいいんだがな」  涼子が生徒会長ねぇ……、ま、可能性はなくはないな。
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