第三章 捜査完了

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 「その時は数野、キサマが副会長で堀端が会計の任に就いてくれれば、生徒会も安泰だ」  「え!? 俺が副会長ですか? いや、そんなのガラじゃないですよ」  つーか、そんな面倒な事はやりたくない。というのが本音だ。  「副会長ならそんなに面倒な事はないぞ」  生徒会長はまるで俺の心の声を聞いたかのように答えた。ホントに生徒会長はそういったファカルティの持ち主じゃないんだろうな?  「決め事は会長が担う。事務処理は書記の仕事だ。お金の事は会計に任せておけばいい。だから副会長は特にする事はない。普段はそこの席に座ってキサマの好きな読書をしてるだけでいいんだ」  そう言いながら生徒会長が左隣の席を指差す。  そんなもんなんだろうか。今まで生徒会と関わった事がない俺には生徒会長の言葉が真実なのかそれとも俺をたぶらかそうとついた嘘なのか判断しかねた。生徒会長はいつものごとく無表情なので、その顔からも読み取ることはできない。
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