身売りと純粋

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俺は空になった皿を彼から受け取り、静まり返っていた室内に声を響かせた。 「皆さんも、今日は野菜スープ、サービスですよ!!」 すると、静かだった室内から歓声や拍手が湧き起こった。 「欲しい方は言ってください!どんどん持ってきますから!」 室内は元の騒がしさを取り戻し、俺はホッとした。 しかし、俺は気付いてなかった。室内に芽生えた不穏な種の存在に。 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 「なぁ、あの小僧....。」 「ああ。間違いない。俺、一回買ったことあるんだよ。」 「本当か....!?」 「本当だ。アレは上玉だ。しかも、何でもイケるくちなんだとよ。」 「ほう。そいつはいい。じゃあ、今夜は楽しませてもらうか。」 「お前買うつもりか?大分高いぞ?」 「生憎、手持ちは多い方なんでな。」 「ほぅ....。俺もその後使わさせてもらうから、あんまり傷つけんなよ?」 「あぁ。分かってる。」 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
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