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「んじゃ、これからの私達に乾杯!」
「乾杯!!」
私と澪はすっかり冷えてしまったホットコーヒーで乾杯する。
冷えてたって関係ないの。
私と澪の気持ちはホットコーヒーより熱いんだもの。
「ここで私から一曲」
スッと立ち上がり澪は愛用のアコースティックギターを取り出した。
実はこの喫茶店は自由演奏のできる喫茶店で澪は前々からよく利用してたらしい。
「え?」
まさか!
まさかここで澪の曲を聴けるとは思わなかった。
普段は『恥ずかしいから』と言って私の前では滅多に弾いてくれない。
私がお願いして弾いてもらうってのがいつものパターンだったけど、今日は何と澪から!
素敵なサプライズだわ!
「実はこの日の為に温めてた曲があるんだ」
澪はステージに立つ。
澪が立つと客達は一斉に澪に注目する。
ここは音楽好きがよく集まる喫茶店でも有名。
特に音楽に興味がない人でもカッコイイ澪がステージに立てばやっぱり誰もが注目する。
「粋だね!」
この日の為か……。
澪はこうなる事を予測してたんだね。
「はは!
ありがとな!」
澪は私の言葉に元気よく答える。
「こちらこそ!
ありがとう!」
私は澪にブイサインをする。
そして。
澪の優しい歌声が店内に響き渡る。
澪の歌声に皆翻弄する。
大切な大切な澪。
素敵な歌声と共に澪と共に居続けたい……。
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