第3章:ジェラシー

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【頑張れとしか言いようがない!君なら出来る!】 【まぁとりあえずがんば!】 【踏ん張れ!】 ありきたりなメッセージが並ぶ。 自分もメッセージを返そうと色々考えるがいい言葉が出てこない。 『詩人からのメッセージ来ないかな……』 そんなことを考えながらボーッとしていると、メールが届いたのかスマートフォンが振動する。 『ん?溜息デイズの方じゃない。リアルな方だ』 私はアプリを画面で最小化して、届いたメールを開く。 送り主は春藤だった。 【お疲れ!日曜の件だけど、無理やり約束取り付けた感じになったけど、大丈夫か? 玲奈、もしかして今付き合っているヤツとか居るのか?】 それに続くように、別のメールが届く。 豊先輩だ。 【今日は駅までお付き合いしてくれてありがとう。おかげでいっぱい笑わせてもらえたよ! 日曜日の空手、楽しみにしているね。とは言っても、君の返事を聞いてないから約束は成立してないんだけどね!また落ち着いた時にでもメールください!この日曜日が無理でも、僕は全然気にしないからね】 2つのメールを交互に見ながら、盛大な溜息が口から出る。 回数は210回となり、溜息ウサギが新たなメッセージを吹き出しに表示する。 【迷って苦しんでいるなら、全部壊してしまえばいい】
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