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  翌朝、淳は貴子に家事を言いつけた。 文也は管理人がいるためその必要はない、と断ったが 淳の、言葉だけは柔らかいものの、頑なな態度に 頷くしかなかった。 文也と淳は貴子があり合わせで用意した朝食を取ると 近くの街に用事があるという文也に同乗し 淳は故障車の手続きと宿のキャンセルに向かった。 爽はまだ寝ているようで昼過ぎになっても 姿を見せなかった。 『そういえば、昔からそうだったわ』 自治では泊まり込みの作業も多かったので、 寝起きの悪い爽には皆が手を焼いたものだ。 ふふ、と食器を洗う手を止めて 貴子は周りを見渡した。 この別荘にも自治の中心メンバーだけで 何度か避暑に来た。 想い出が溢れる。
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