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私が嘘をつく事を『快感』と感じる様になったのはいつからだろうか…。
「夜々ちゃん??」
『んー??』
「どうしたの??ボーッとしちゃって…。」
『あはは、ごめん。』
なんでもないよ、とニコッと笑いかけると瑠李は安心した顔を見せる。
矢先夜々。
高校生。
私にはある秘密がある。
でも、それは瑠李は知らない。
この学校の人はみっちゃん先生以外は誰も知らない。
校長先生すら。
家族とみっちゃん先生とあの人以外は何も知らない。
だから少し窮屈。少し滑稽。
「夜々ちゃん、食べないの??」
今はお昼ご飯 兼 昼休み中。
いつも瑠李と2人でご飯を食べる。
瑠李はお弁当。
私は購買のパンか、たまに学食。
でも今日は食べる気しない。
『ごめん、瑠李。気分悪いから保健室行ってくる。』
「あ、うん。」
私がこういうと、いつもちょっと安心した顔をする瑠李。
私と食べなくて済むから。
他の人と食べたいんだろうけど、私のお母さんに『夜々と仲良くしてやってあげてね??』って言われてるから。
真面目だから、優しいから。
私と食べたくない時でも一緒に食べてくれる。
気付かれてないって思ってる所がちょっとバカだと思うけど。
そこも可愛くて、優しくて。
大好き過ぎて痛くなる。
早く保健室に行かなきゃな…。
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