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「シャルナさん、違うんだよ。これは.......そう、敵情視察! それなんだよ!」
必死に誤魔化そうとする俺に対し、シャルナさんの目は冷たいまんま....。
あれだ、つまり俺は死ぬということだ。
「ヨシアキ、他人の価値をそんなもので測るなんて.......死んで下さい」
シャルナは凄い笑顔でそう言い、俺の顔面に右ストレートをぶち込んだ。
見事。それはあまりにも見事な一撃で、俺の意識は完全にブラックアウトしてしまったとさ。完
「んっ......」
「先輩。大丈夫?」
目が覚めると、知らない天井があり、俺のすぐ側にはユマちゃんがいた。
これはあれだね、生死の境からの帰還というやつだ。
「俺は大丈夫だ。つか、ユマちゃんがついててくれたんだ。ありがとな」
俺がそう言うと、ユマちゃんはほんの少し顔を赤くして首を横に振った。
なんつーカワユイ生物なんだよあんたって人は.....。
「まぁ、それはいいとして今は何時だ?」
「午後7時」
もう元に戻ったのかユマちゃん。出来れば、もう少しさっきの照れたユマちゃんを網膜に焼きつけておきたかったよ。
てか、もう7時か。晩ご飯の時間じゃんか。
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