248人が本棚に入れています
本棚に追加
「お前は.....無属性しかない。それなのに何故ここにいるんだろうな」
何を今更って感じだが、目は俺を馬鹿にしていたあの目とは違った。
「僕は貴族だ。生まれてから今まで自分の両親や僕の一族全てに対して敬意を抱き、庶民とは違うと考えてきた」
テスターは淡々と話す。ってか、これって長くなるのかな?
俺、早く寝たいんだけど...。
「勉学においても魔法の扱いにおいても貴族は庶民には負けない。それが僕の描いていた貴族というものだった。それなのに.....」
テスターは一息つき、缶に残っているジュースを飲み干す。
「お前はそんな僕と対等どころか、遥か上にいる。それを僕は許せなかった」
ふ~ん.....なるほどねぇ。つまりは貴族のプライドってやつですか。
まぁ、よくは知らないけど、貴族ってのは人の上に立つ存在だと俺は思う。意味を履き違えてるやつとかはいるけどね。
多分テスターもその1人。でも、この時期に気付けたならいいと思うけどね。
「だが、訓練やあのノートを見たおかげで分かった」
訓練やノートねぇ.........えっ、ノート?
マジで!?
「ちょっ、お前なんでそれをっ...」
「シャルナ先輩に見せてもらったよ」
シャルナの野郎.....誰にも見せるなって言ったのに。
最初のコメントを投稿しよう!