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ミーンミーンミーンミーンミーン
うっとおしいセミの鳴き声が耳に付く。汗も止まらない。
早く夏休みこないかな。
俺的にはこの夏コミケとかいきてえ。
なんて考えながら坂を登る。
それにしても暑い。
序盤とはいえ暑すぎる。
夏の自転車は照らされて熱を帯びている。
「りぃょぉおおくぅぅううん」
引き伸ばしながら俺は隣の凉にまとわりつく。
ああ、凉の肌冷たい・・・。
「あっつ!!お前暑すぎる」
涼が俺の腕を振り払い自転車を勢い良く漕ぎ、先に行く。
「お、おい待てよ!」
俺も必死に追いかける。
しかし凉にはかなわない。
これが野球部とサッカー部の差か・・・
なんて思ってしまうわけなのだが。
坂は割と短くすぐにさっちんの家の手前まで来る。
しかし、俺の家はもっと上。涼の家はそのもっともっと上だ。
「りょぉおお?お前今日遊べねぇ?」
暑すぎて、喋ることすら溶けたような感じになってしまう。
まるで涼のまわりだけ涼しいかんじだし、なんかムカつく。
。
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