第一話

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ミーンミーンミーンミーンミーン うっとおしいセミの鳴き声が耳に付く。汗も止まらない。 早く夏休みこないかな。 俺的にはこの夏コミケとかいきてえ。 なんて考えながら坂を登る。 それにしても暑い。 序盤とはいえ暑すぎる。 夏の自転車は照らされて熱を帯びている。 「りぃょぉおおくぅぅううん」 引き伸ばしながら俺は隣の凉にまとわりつく。 ああ、凉の肌冷たい・・・。 「あっつ!!お前暑すぎる」 涼が俺の腕を振り払い自転車を勢い良く漕ぎ、先に行く。 「お、おい待てよ!」 俺も必死に追いかける。 しかし凉にはかなわない。 これが野球部とサッカー部の差か・・・ なんて思ってしまうわけなのだが。 坂は割と短くすぐにさっちんの家の手前まで来る。 しかし、俺の家はもっと上。涼の家はそのもっともっと上だ。 「りょぉおお?お前今日遊べねぇ?」 暑すぎて、喋ることすら溶けたような感じになってしまう。 まるで涼のまわりだけ涼しいかんじだし、なんかムカつく。 。
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