第2章

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「よかったぁ…」 と息を吐いてその場に座り込む。 あきくんの僕に対する反応と女の子たちの猫なで声を思い出してまた泣きそうになっていると急にドアが開いた。 ゴッッ 「いっ…!!!」 ドアの前に座り込んでいた僕の頭にドアが直撃する。 今度は痛みで涙が出そうだ。 「えっ?結羽!?ご、ごめん!まさかドアの前に座り込んでるとは思わなくて…!」 その声は 「飛鳥…?」 振り向くと飛鳥が頬を赤らめた。 「だ、大丈夫か?」 「大丈夫だけど…なんで顔赤いの?」 「い、いや、涙目で上目遣いしてくる結羽が可愛くて!」 「きもっ」 あ、勝手に口から出てしまった。 「きもって…でも、その様子ならもう大丈夫みたいだな」 あ…そっか… さっき目腫らしてたから心配してきてくれたんだ…。 嬉しくて泣きそうだが、その前に言わなきゃいけないことがある。 「さっきは…その…酷く当たってごめん…。心配してくれてありがとう」 「結羽が素直だ…気持ち悪い!!」 もう飛鳥には一生素直にならないと決めた。
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