第1章

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ジリリリ…… けたたましい音で起床時間を告げる目覚まし。 まだ眠りの足らない僕は、眠い目を擦りながらもしぶしぶ起きた。 また昔の夢を見てしまった。 子供の頃、仲良くしてくれた隣の家のあきくん。 本名、眞鍋 彰人(マナベ アキト)。僕と2歳違い。 兄弟のいない僕にとって、彼はお兄ちゃんみたいな存在だった。 そんな彼がアメリカに行って、随分と時が経った。 あんなに泣き虫で小さかった僕も、今では高校生だ。 「まだ帰ってこないのかな…」 僕とあきくんは彼がアメリカへ発つ前に、ある会話をしていた。
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