第1章

6/17
前へ
/21ページ
次へ
学校での休憩時間。 「なぁ、結羽~、頼むよ!」 「嫌だ。僕はそういうの嫌いなの」 中学からの友人の石崎 飛鳥(イシザキ アスカ)に合コンに誘われていた。 名前だけ無駄にカッコいいやつだ。(顔もまぁまぁ…悪くはない) 「いいじゃないか、柊くんよ。キミもそろそろ彼女つくったほうがいいって!」 「うるさいなぁ!僕には昔から好きな人がいるの!」 こいつには全部話してある。 あきくんが初恋で、今でも想ってるってことを。 ただし、あきくんが男だということは除いて。 「それって、お前の初恋の相手で、アメリカに行ったってやつ?ぜってぇお前のこと忘れてるって!だから、な?合コンで彼女つくろうぜ!」 あきくんが僕のことを忘れてる…? やっぱりそうなのかな…。 だから手紙もくれないし、電話もないし、帰国もしないのかな…。 「あ、あー結羽?そんな泣きそうな顔すんなよ。冗談だから!」 「……冗談でも言っていいことと悪いことがあるだろ」 「っすみませんでした!もう二度と言いません!合コンも大丈夫です!他の人誘います!だからどうか、命だけは…!」 僕を暴力的なやつだと、周りに勘違いさせるような発言は控えてほしい。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加