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「それにしても、さっきから外、五月蝿くねぇか?」
言われてみれば、確かに五月蝿い。
何かあったのだろうかと下を覗いてみると、1人の男が女の子たちに囲まれてキャーキャー言われている姿が目に入った。
「いいよなぁ、モテる男は。てゆか、結羽、お前中学の時から何気にモテてんだぜ?」
「へー、初耳。嬉しいなー」
と棒読みで返すと、絶対思ってないだろと言われてしまった。
確かに思ってない。
僕はあきくんしか好きにならないから。
まぁ、好きだと言われて悪い気はしないけどね。
「つか、あいつ誰だ?見たことないよな…」
「先輩とかじゃない?」
「いや、女に囲まれてる男なんか見たことねぇだろ?あれだけ五月蝿いんだし、気づかないほうがおかしいだろ」
確かにその通りだ。
女の子に囲まれてキャーキャー言われている男が居れば、目にいれたくなくても自然と入ってきてしまう。
「そうだね。誰だろうね、あの人」
別に興味ないけど。
でも何かあの人、あきくんに似てる気がする。
気のせいかな。
「あいつ、名前なんて言うんだろうな。よし、聞きに行くか!」
唐突過ぎる。
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