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「ええ……、お父様の重役の方々と食事がありますの」
「そっかぁ……」
お嬢様も楽やないねんなぁ。
「今日、杏子ちゃんは?」
「追試。化学と科学と英語の三教科」
「あらま」
翌日になって悠緋から電話が来たらしい。
「ひまちゃんは、もうパートナー決まりましたの?」
「うん、田崎くんになった」
瑞樹は声には出さんと、目で驚きを表した後に笑った。
「田崎くんなら、楽しそうですわね!」
「ねー。本人張り切ってたよ」
岩田さんに影で「がんばれー」って言われたけど。
運動部入ってるし、大丈夫でしょ。
「ひまちゃん、もうダンスは覚えましたの?」
「うん、身に付いたら慣れてきたよ」
「うふふ、良かったですわ。
でも、残念でしたわね」
「何が?」
「大宮先生とペアが組めなくて……」
えっと、どう反応したらいいのカナ?!
「な、なんで悠緋……?!」
確かに悠緋と組みたかったけどさ。
仕方ないよ、教師と生徒やもん。
でも、瑞樹は冗談やなくて、ほんまに残念そうに言う。
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